スコットランド紙幣は使えるか|タイの店が特殊扱いする通貨と紙幣
記事の更新日: 2026-09-17
最高レート JPY · バンコク: 0.2115 — Superrich Thailand — Headquarter Rajdamri 1 · 9月20日 08:58 → 詳細
タイの両替所のレート表には、20前後の通貨が並んでいます。そこに載っていれば替えられる、載っていなければ替えられない、という単純な話であればよいのですが、実際には「同じ通貨なのに、この紙幣だけ扱わない」という段差があります。日本から行く人には縁のない話に見えますが、経由地で受け取った現金や、以前の旅行の残りを持っていく場合に当たります。

同じポンドでも、発行元で扱いが違う
イギリスのポンド紙幣は、イングランド銀行だけが発行しているわけではありません。スコットランドでは複数の銀行が、北アイルランドでも複数の銀行が、それぞれ独自のデザインのポンド紙幣を発行しています。額面も価値もイングランド銀行券とまったく同じで、イギリス国内では問題なく通用します。
ところがタイの両替所では、イングランド銀行券しか買わない店が普通です。理由は真贋の判定です。店員が見慣れているのはイングランド銀行券のデザインで、スコットランドや北アイルランドの券は種類が多く、判別の訓練が行き届きません。断られても差別ではなく、リスクを取らないという判断です。
エジンバラやグラスゴーを経由してタイに来る場合、現地のATMから出てくるのはスコットランド発行の紙幣であることが多いです。タイで替えるつもりなら、イギリスを出る前に銀行や空港でイングランド銀行券に交換しておくか、そもそもポンドを持ち込まないのが確実です。
ユーロも紙幣の世代で分かれる
ユーロ紙幣には旧シリーズと新シリーズがあり、500ユーロ札のように新規発行が終わったものもあります。タイの店では、高額のユーロ札を扱わないか、扱っても別レートにする店があります。200ユーロ・500ユーロを持ち込む予定なら、事前に50ユーロ・100ユーロに崩しておくほうが話が早く済みます。
また、ユーロ導入前の各国通貨(マルク、フランなど)はタイでは一切扱われません。当然のようですが、古い財布から出てくることがあります。
「レート表にあるのに替えられない」ことがある理由
レート表は店の看板であって、在庫の証明ではありません。次の状況では表示があっても取引が成立しません。
- その日の在庫がない。特に売る側(バーツで外貨を買う)で起きます。帰国前にまとまった額を円に戻したい場合は、店に先に確認してください。
- 扱いが少なく、金額の上限がある。マイナー通貨は、一度に替えられる額が小さく設定されていることがあります。
- 支店によって扱い通貨が違う。同じチェーンでも、旗艦店と小型店では表の行数が違います。
日本円は「よく扱われる側」の通貨
日本から行く人にとっての実務上の結論は単純です。日本円はタイの主要な両替チェーンがどこでも扱う通貨で、扱いの薄さを心配する必要はありません。T.T. Currency Exchange、Superrich Thailand、SuperRich 1965、Grand Superrich、Vasu Exchange といった名の知れた店はいずれも円の行を持っています。
その代わり、日本円には別の段差があります。額面区分でレートが分かれる幅が、他通貨より大きいことです。一万円札と千円札で別の行が立つ店が多く、小額紙幣は明確に不利になります。円を持ち込むなら一万円札でそろえる、という一点だけ守れば、通貨の扱いに関する問題はほぼ発生しません。表の読み方はレート表の読み方に、どの通貨で持ち込むべきかはどこで両替するかに整理しています。
経由便で余った現金をどうするか
中東やヨーロッパを経由してタイに入る場合、乗り継ぎ地で使った現金の残りが財布に入っています。これをタイで替えるかどうかは、額で決めてください。
- 数千円相当まで。替える手間と、店を探す時間に見合いません。次にその国へ行くときまで取っておくか、空港の募金箱に入れるほうが早いです。
- 1万円相当を超える主要通貨(米ドル、ユーロ、豪ドル、シンガポールドルなど)。タイの専門店は良い条件を出すので、替える価値があります。タイは主要通貨の両替条件が世界的に見て良い場所です。
- 周辺国通貨(マレーシアリンギット、ラオスキープなど)。国境の町では扱いますが、バンコクでは店を選びます。南部ならハジャイと南部の両替、北部・東北部ならイサーンの都市別両替が参考になります。
これを気にしなくていい人
次の人は、この記事を読まなくても困りません。
- 日本から直行便で、日本円だけを持っていく人。扱いの段差に当たる場面がありません。
- 現金を持たず、カードとATMだけで通す人。紙幣の種類という論点そのものが消えます。ただしタイのATMは海外カードに1回220バーツの手数料がかかるので、引き出し回数は減らしてください。
- 両替額が小さい人。仮に一種類断られても、旅程には影響しません。
逆に、複数国を回る旅程の人、外貨をまとめて持ち歩く人、家に古い外貨が残っている人は、出発前に一度仕分けておく価値があります。
結局のところ
タイの両替所は、主要通貨についてはとても良い条件を出す一方で、判別に手間のかかる紙幣には保守的です。持ち込む通貨を主要なものに絞り、紙幣の世代と額面をそろえておけば、この記事の内容はほとんど発生しません。その日の条件はバンコクのレート一覧や店舗一覧で確認できます。