タイの偽札を見分ける|受け取る側・断られる側の両方の話
記事の更新日: 2026-09-17
最高レート JPY · バンコク: 0.2115 — Superrich Thailand — Headquarter Rajdamri 1 · 9月20日 08:58 → 詳細
偽札の話には2つの側面があります。ひとつは、受け取ったバーツ紙幣が本物かどうか。もうひとつは、自分が出した外貨を店に疑われたときにどうするか。旅行者に実際に起きるのは後者のほうが多く、しかも前者ばかりが語られます。両方を整理します。

タイでの遭遇確率は高くない
先に前提を書いておきます。タイでバーツの偽札に当たる確率は、日常的に警戒しなければならないほど高くはありません。銀行、大手両替チェーン、コンビニ、モールのレジで受け取る紙幣で問題が起きることは、まずありません。
注意が必要な場面は限られます。
- 夜間の路上での両替や、店舗を持たない相手との現金取引
- 観光地でのおつり。特に暗い場所で、急かされながら受け取るとき
- 1,000バーツ札を出したときのおつり。高額札を崩す場面は、すり替えが起きうる数少ない状況です
裏を返すと、店舗のある両替所で替え、大きな札はコンビニやモールで崩す、という普通の行動で大半は回避できます。
バーツ紙幣を確認する
タイの紙幣には、手元で確認できる要素がいくつもあります。専門知識は要りません。
すかし。明るいほうへかざすと、紙の中に肖像が浮かびます。印刷されたものではないので、光にかざしたときだけ現れます。もっとも確実な確認点です。
セキュリティスレッド。紙幣に埋め込まれた細い帯で、表からは断続的に見え、光にかざすと一本の線としてつながります。高額券では帯そのものに文字や色の変化が入ります。
手触り。本物の紙幣は凹版印刷で、肖像や数字の部分がわずかに盛り上がっています。指の腹でなでると分かります。偽札はここが平らになりがちです。
色が変わるインク。高額券の一部は、傾けると色味が変化します。
紙の質感。タイの紙幣は綿を主体とした専用紙で、一般の紙とは音も張りも違います。何枚か本物を触っていれば、違和感で気づきます。
確認は、受け取ったその場で、明るいところで行ってください。店を離れてからでは主張できません。
おつりで気をつける実務
- 1,000バーツ札を出す場面を減らす。屋台やバイクタクシーでは特にです。到着日に手元へ500〜1,000バーツを小額紙幣で用意しておくと、この場面自体が減ります。
- 枚数をその場で数える。急かされても、手を止めて数えてください。
- 受け取った札は財布に入れる前に一度光にかざす。数秒です。
- ATMと銀行窓口から出た札は確認不要。機械と銀行を通っています。
自分の外貨が疑われたとき
旅行者に実際に起きるのは、こちらのほうが多い場面です。カウンターで札を渡したら、店員がライトに当て、首を振って返してくる。「偽札だと言われた」と受け取りがちですが、大半は別の理由です。
多くは状態と発行年の問題です。破れ、テープ補修、書き込み、深い折り目、あるいは米ドルの古いシリーズ。店は買い取った外貨を卸に流すので、卸が引き取らない札は買えません。詳細は両替所が受け取らない紙幣に分けて書きました。
本当に真贋を疑われている場合もあります。そのときの対応は次の通りです。
- 理由を聞く。指を差してもらえば、状態の話か真贋の話かが分かります。
- その場で引き下がる。カウンターで議論しても結論は変わりません。店員に判断の裁量はほとんどありません。
- 別の店に持っていく。基準は店ごとに違い、通ることがあります。
- 日本円なら、日本に持ち帰って銀行に相談する。タイで無理に処理するより確実です。
その札を日本の銀行や両替商から入手したものであれば、控えや明細を持っていると話が早くなります。
日本円を持ち込む人が実際に注意すべきこと
日本円の偽札はタイでほとんど問題になりません。日本円で気にすべきなのは真贋ではなく、次の2点です。
額面区分。一万円札と五千円・千円札で行が分かれる店が多く、小額紙幣は明確に不利です。日本の銀行やATMで用意する段階から一万円札でそろえてください。
状態。財布で長く折れていた札、端が切れている札は、レートを下げられるか断られます。出発前に一枚ずつ見ておくだけで防げます。
断られた札を無理に処理しない
タイには、状態の悪い札や旧シリーズの札を「特別に買う」と持ちかけてくる相手が観光地にいます。条件は必ず不利で、しかも受け取るバーツ側の確認が難しくなります。店舗を構えた両替所が断ったものを、路上の相手が良い条件で買う理由はありません。
処理できない札は、旅行中に片づけることをあきらめて持ち帰るのが、ほとんどの場合いちばん損が小さい選択です。
この警戒が不要な人
次に当てはまるなら、ここまでの内容はほぼ気にしなくて構いません。
- 銀行や大手両替チェーンでしか替えず、支払いはカードと大型店中心の人。偽札に触れる経路がありません。
- 短期滞在で、現金の総額が小さい人。確認に時間を使うより、財布を分けて持つほうが実効的です。
- 新しい一万円札だけを持ち込む人。断られる側の問題も起きません。
逆に、現金比率が高い人、地方や国境の町を回る人、屋台と現地市場が中心の人は、すかしと手触りの2点だけ覚えておくと十分です。
店を選ぶところから始める
偽札対策のいちばん確実な部分は、紙幣の見分け方ではなく、どこで替えるかです。店舗があり、レートを掲示し、明細を出す店で替えれば、この記事の大半は出番がありません。その日の並びはバンコクのレート一覧や店舗一覧で確認できます。エリアごとの選び方はバンコクで両替するならどこかにまとめています。