PromptPayとタイのQR決済|旅行者は結局使えるのか
記事の更新日: 2026-09-17
最高レート JPY · バンコク: 0.2115 — Superrich Thailand — Headquarter Rajdamri 1 · 9月20日 08:58 → 詳細
タイの屋台やカフェのレジ横に、青いQRコードが貼ってあるのを見た人は多いと思います。タイ人はこれをスマホで読み取り、数秒で支払いを終えます。現金を出す自分だけ流れが遅い、という気まずさもあって「自分も使えないのか」と考えるのは自然です。結論を先に書くと、短期の旅行者は基本的に使えません。理由と、代わりに何をすればいいかを整理します。

PromptPayとは何か
PromptPayはタイの銀行間の送金・決済の仕組みです。電話番号や国民IDに銀行口座を紐づけ、相手の番号やQRコードを指定して口座から口座へ直接送る。タイ国内の少額送金がほぼ無料で即時に終わるため、屋台から公共料金まで一気に広がりました。
重要なのは、これがカード網ではなく銀行口座の網だという点です。参加するにはタイの銀行口座が要る。タイの銀行口座を作るには、原則として在留資格や労働許可、あるいは支店が認める滞在の証明が必要になります。つまり入口が口座にあり、旅行者の多くはそこで止まります。
「使えない」の中身
店頭のQRには実は何種類かあります。
店舗のPromptPay受取QR。これが一番よく見るもので、読み取って払うにはタイの銀行アプリが必要です。日本の銀行アプリやQR決済アプリでは読めません。
カード決済のQR。一部の店では、国際ブランドやタイの決済事業者が用意したQRを併用しています。これも読み取る側のアプリが対応している必要があり、海外発行のカードを紐づけたアプリでは弾かれることが多いのが実情です。
中国系の決済アプリのQR。観光地では見かけますが、これは中国本土のアカウント向けで、日本の読者には関係しません。
まとめると、日本のスマホ決済アプリをそのまま持ち込んでタイのQRを読む、という使い方はできないと考えてください。
例外はあるが、当てにしない
一部の送金サービスや国際的なアプリが、タイのQR決済への対応を打ち出したり、試験的に提供したりすることがあります。対応範囲は事業者ごとに違い、開始と終了も頻繁です。旅行の支払い手段の中心に据えるのは危険で、動けば得、という位置づけにとどめるのが安全です。使えるかどうかは、出発前にそのサービス自身の案内で確認してください。
では旅行者は何で払うのか
実際のところ、旅行者の支払いは2本で足ります。
現金。屋台、市場、ソンテウ、地方の小さな店、寺の入場。ここは今も現金です。QRが普及したのは、タイ人にとって現金の代わりが増えたということであって、旅行者にとって現金が要らなくなったということではありません。
カード。モール、スーパー、コンビニ、レストラン、ホテル、大手チェーン。タッチ決済も広く通ります。カードが使えない場面はタイでカードが使えない場面に整理しました。
この2本があれば、QRが使えないことで困る場面はほぼありません。困るとすれば、現金を持っていない状態で現金しか受けない店に入ったときだけです。
日本のカードで払うときの上乗せ
カード払いに寄せるなら、日本発行のカードに乗る海外事務手数料を把握しておいてください。国際ブランドの換算レートに加えてカード会社が1.6〜2.2%前後を上乗せするのが一般的で、カードによって差があります。手元の明細で「海外事務手数料」の項目を見れば、自分のカードの率が分かります。
あわせて、支払い時に「日本円で決済しますか」と聞かれたら必ず断ってください。これはDCCと呼ばれる仕組みで、3〜8%が上乗せされます。ATMでも同じ画面が出ます。
逆に、QRを使いたくなる場面
長期滞在で家賃や公共料金を払う、タイの友人と割り勘する、フリーランスの報酬を受け取る。こうなると口座とPromptPayの価値が一気に上がります。ただし口座開設の可否は支店ごとの判断で、条件も変わります。この話はタイで口座は作れるかにまとめています。
この情報が要らない人
次に当てはまるなら、PromptPayのことは忘れて構いません。
- 1〜2週間の観光。現金とカードで完結します。QRを使えないことによる追加の出費はありません。
- タイの銀行口座を作る予定がない人。入口がないので検討する意味がありません。
- ツアーやホテル中心の旅程。支払いの大半がカードか事前決済です。
「現地の決済が進んでいるから現金は要らない」という話を真に受けて現金を用意せずに来ると、着いた日に困ります。現金の適量はタイ旅行1週間の費用を目安にしてください。
店員に「QRは」と聞かれたら
タイ語や英語で「QRで払うか」と聞かれることがあります。「現金で」または「カードで」と答えれば終わりです。使えないことを説明する必要はなく、店側も慣れています。
逆に、自分のスマホで何かを読み取らせようとして時間を使うのは避けてください。屋台の列を止めることになりますし、結局通りません。
現金をどこで用意するか
QRが使えない以上、現金の調達コストがそのまま旅費に効きます。空港で必要分だけ替えて市内の店で本番の両替をする、というのが基本形です。エリアごとの事情はバンコクで両替するエリア、当日の並びはバンコクの円レート一覧で確認できます。