タイでカードを失くした・盗まれた|最初の1時間にやること
記事の更新日: 2026-09-17
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カードを失くしたと気づいた瞬間から、やることの順番はほぼ決まっています。迷っている時間がそのまま被害額になるので、手順として持っておいてください。

1. まずカードを止める
探すより先に止めます。あとから出てきたら再発行すればいいだけで、止めるのが遅れた分は取り返せません。
止める方法は3つあります。カード会社のアプリで一時停止する、24時間の紛失盗難受付に国際電話する、あるいは会員サイトから手続きする。アプリの一時停止機能が最速で、通信さえあれば数秒で終わります。
日本発行カードの紛失盗難受付は、日本国内のフリーダイヤルとは別に海外からの受付番号が用意されています。フリーダイヤルは海外からかけられないことが多いので、出発前に海外用の番号を控えておいてください。カードの裏面に書いてある番号が国内専用のこともあります。
2. 何が失われたかを数える
財布ごとなら、止めるのは1枚ではありません。クレジットカード、デビットカード、交通系、そして現金。同じ財布に全部入れていたなら、支払い手段がゼロになっています。
これを避けるために、カードは2枚以上を別々の場所に持つのが基本です。1枚は財布、1枚は宿のセーフティボックス。今回それをしていなかったなら、次からそうしてください。
3. 警察の届出をするかどうか
盗難なら届け出ます。単に落としたのか盗られたのかで扱いが変わります。
タイではツーリストポリス1155が英語で対応します。一般の警察は191です。保険の携行品補償を請求するつもりなら、警察が発行する証明書類がほぼ必須になります。後から取りに戻るのは難しいので、その日のうちに行ってください。
書類には、いつ・どこで・何を失ったかが記載されます。品名と金額を自分で説明できるようにしておくと早く終わります。
4. 当座の現金をどう作るか
カードを止めた直後は、手元の現金だけが資金です。
- 宿に預けてある現金があればそれを使う。だから分けて置く意味があります。
- 同行者のカードがあれば当面はそれで回す。
- 緊急時のキャッシュサービスを提供しているカード会社があります。海外で現地通貨を受け取れる仕組みで、紛失盗難受付に問い合わせると案内されます。利用できる場所と金額に制限があります。
- 家族からの送金は最後の手段です。受け取りに身分証が要り、時間もかかります。
パスポートまで失くしている場合は、日本大使館・領事館での手続きが先になります。身分証がないと、送金の受け取りも警察の届出も進みません。
再発行はタイで受け取れるか
カード会社によっては、海外にいる会員に緊急再発行カードを届けるサービスがあります。届くまでに数日かかり、受取先の住所が要るので、滞在先のホテルを指定するのが普通です。
ただし、滞在が数日しか残っていないなら、再発行を待たずに帰国して日本で受け取るほうが現実的です。滞在日数と受取までの日数を比べて決めてください。
5. 不正利用の確認と異議申立て
止めたあと、利用明細を確認します。身に覚えのない請求があれば、カード会社に不正利用として申し出ます。
期限があります。多くのカード会社は、紛失盗難の届出日から一定期間さかのぼった分を補償の対象としますが、届出が遅れると対象外になります。ここでも初動の速さが金額に直結します。
暗証番号を使われた取引は、補償されないことがあります。カードと一緒に暗証番号のメモを持ち歩かない理由がこれです。
日本の読者が確認しておくべき点
海外旅行保険広告の携行品補償でカードの再発行費用や、盗まれた現金の一部が対象になることがあります。ただし現金は対象外としている契約も多いので、期待しすぎないでください。
クレジットカードの付帯保険に頼る場合は、2点を確認します。利用付帯か自動付帯か——旅行代金をそのカードで払っていないと発動しない契約があります。そしてそのカードを止めたあとも補償が有効か。付帯保険はカードの有効性ではなく旅行期間に紐づくのが通常ですが、約款を読んでおく価値はあります。
保険の請求には、警察の証明書、購入を示す資料、そして請求書が要ります。撮影して残しておいてください。
やってはいけないこと
見つかるかもしれないから、と止めずに待つ。これが最も損をします。
知らない人に「代わりに手続きしてあげる」と言われて従う。カード番号や暗証番号を第三者に伝える理由はどこにもありません。
現地の非公式な両替や送金で現金を作る。困っている旅行者を狙う形の詐欺があります。両替は看板と店構えのある店で行ってください。見分け方は観光地の両替詐欺に書きました。
この手順が要らない人
カードを持ち歩いていない人には関係ありません。現金だけで旅行する人は、そもそも止める対象がない代わりに、失くした現金は戻りません。
また、まだ何も起きていない人にとって、このページで実際にやることは1つだけです。海外からかけられる紛失盗難受付の番号を、カードとは別の場所に控える。それだけで、実際に失くした日の初動が変わります。カードを2枚に分けて持つ話はタイでカードが使えない場面にも書いています。
電話番号のまとめ
ツーリストポリス1155、警察191、救急1669。この3つと、自分のカード会社の海外受付番号。スマホと紙の両方に残しておくのが確実です。スマホごと盗られる可能性があるからです。