Wise・Revolut・ふつうのデビットカード|1週間のタイ旅行で比べる
記事の更新日: 2026-09-17
最高レート JPY · バンコク: 0.2115 — Superrich Thailand — Headquarter Rajdamri 1 · 9月20日 08:58 → 詳細
タイでの支払い手段を選ぶとき、比較の軸がずれていることがよくあります。「どれがお得か」ではなく、「自分の使い方でどこに費用が発生するか」で見ると、答えが変わります。1週間のバンコク滞在を想定して分解します。

費用が発生する場所は4つだけ
どの手段を使っても、費用は次の4か所のどれかで発生します。
- 為替の変換。仲値からどれだけ離れた値段で交換するか。
- ATMの引き出し手数料。タイ側が1回220バーツの定額で課します。
- カード会社の海外事務手数料。カード発行会社が上乗せする分。日本のカードは会社ごとに幅があります。
- DCC(現地通貨建て決済の切り替え)。「日本円で決済しますか」という画面です。ここで円を選ぶと、レートは店側の端末が決めた不利な数字になります。
このうち4番目は、誰でもゼロにできます。必ず断ってバーツを選んでください。カード会社がどこであろうと関係なく効きます。
3つの手段の性格
Wise広告。日本円をあらかじめバーツに替えて保有しておける仕組みがあり、変換の条件が明示されます。デビットカードを発行すればタイでそのまま決済でき、ATMでも使えます。カードの発行には日数がかかるので、旅行の直前に思い立っても間に合いません。
Revolut。同様に複数通貨を保有でき、カードで決済できます。プランによって無料枠や条件が違い、平日と週末で変換の条件が変わる仕様があります。利用できる国と条件は変わるので、申し込む時点の条件を確認してください。
日本の一般的なデビット/クレジットカード。国際ブランドの事務処理レートに、カード会社の海外事務手数料が乗ります。上乗せ幅はカードによって差があり、同じ銀行でもカードの種類で変わります。出発前に自分のカードの条件を確認してください。 これをやっていない人が多く、比較以前の話になっています。
1週間の使い方で結果が変わる
1週間のバンコク滞在で、支払いの内訳がどうなるかを考えます。
カードが通る場所。ホテル、大型商業施設、チェーンのレストラン、コンビニ、大きめの土産物店、航空会社、多くのツアー会社。
現金が要る場所。屋台、市場、バイクタクシー、ソンテウ、小さい食堂、寺院の入場料、マッサージ店の一部、地方の店。
つまり、どの手段を選んでも現金は必要です。問題は「現金をどうやって手に入れるか」に絞られます。方法は2つしかありません。
- 日本円の現金を持っていって両替所で替える
- カードでATMから下ろす
現金の入手方法として比べる
両替所で替える。タイの街の専門両替所は、主要通貨で仲値から**1〜3%**に収まるのが普通です。世界的に見て狭い部類です。日本円の場合、一万円札でそろえることが条件で、小額紙幣だと不利な行になります。1回替えれば滞在分が終わるので、回数の問題もありません。
ATMで下ろす。1回220バーツの定額に、カード会社の手数料が乗ります。定額なので、引き出し額が小さいほど比率が跳ね上がります。5,000バーツなら4.4%、20,000バーツなら1.1%です。1回でまとめて下ろすのが唯一の節約手段です。
1週間分の現金をまとめて確保するという条件で比べると、街の専門両替所での現金両替が有利になることが多く、これがタイの特徴です。Wise や Revolut の強みは変換の条件の透明さにありますが、タイのATM側が課す220バーツはどのカードでも同じようにかかります。ここを見落とすと計算が合いません。
それぞれが向く人
Wise / Revolut が向く人
- タイ以外にも行く人。複数通貨を持てる利点が効きます。
- 現地でカード決済の比率が高い人。変換の条件が明示されるので、日本の一般カードの海外事務手数料より有利になることがあります。
- 長期滞在や、複数回の滞在を予定している人。一度作れば繰り返し使えます。
- 家族や同行者に送金する場面がある人。
日本の一般的なカードで十分な人
- 1週間の旅行で、現金は両替所でまとめて替える人。カードは大きい支払いだけに使うなら、上乗せ幅の差が実額として出にくいです。
- 出発まで日数がない人。Wise も Revolut もカードの発行には時間がかかります。
- カードを増やしたくない人。管理する口座が増えること自体がコストです。
現金中心で通す人
- 屋台と市場が中心の旅程なら、そもそもカードを使う場面が少なく、比較の意味が薄くなります。一万円札を持っていって、街の専門店で替えるのがいちばん単純です。
どれを選んでも必ずやること
- DCCを断る。ATMでもレジでも、「日本円で」と聞かれたらバーツを選びます。これだけで数%が変わります。
- ATMの引き出し回数を減らす。220バーツは1回ごとです。
- 日本円は一万円札でそろえる。額面区分の差は、カードの手数料の差より大きくなることがあります。
- 出発前に自分のカードの海外手数料を確認する。比較の出発点はここです。
- カードを2枚以上持っていく。1枚が止まったときの保険です。海外利用で本人確認が走ることがあります。
何も新しく作らなくていい人
次に当てはまるなら、新しいカードを作る必要はありません。
- 1週間以内の旅行で、両替する額が10万円以下。手段の違いによる差は、実額で数百円から千数百円の範囲に収まることが多く、口座を作る手間に見合いません。
- 出発まで2週間を切っている人。カードが届きません。
- すでに海外手数料の低いカードを持っている人。持っているものを確認するのが先です。
- 現金中心で回す予定の人。街の専門両替所で足ります。
逆に、長期滞在、複数国を回る、現地での支払いが多い、これから何度もタイに来るなら、作っておく価値があります。
まとめ
比べるべきなのは商品ではなく、自分の旅程で費用が発生する場所です。タイでは現金が必要な場面が残り、現金を得る方法は両替かATMの2つしかありません。街の専門両替所の条件は良く、ATMは1回220バーツです。あとはDCCを断るだけで、大半の無駄が消えます。当日の並びはバンコクの円レート一覧や店舗一覧で確認できます。ATMと現金の比較は現金・Wise・ATMの比較にも整理しています。